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発達障害、知的障害のことから日々の生活のことまで。

次男が学校で受けた支援について


発達障害の次男を支援学級へ一年間託して思うこと - フミログ

 
以前、こんな記事を書きました。
次男本人の了解を得たので、次男が学校で受けた支援内容を思い付くままに書いていきたいと思います。
 
 
次男は小学校3年生の頃にADHDの確定診断を受けました。
当時は通常学級に在籍していたのですが、担任の先生へ次男の特性を説明し、通常学級内での支援をお願いしました。
発達検査の結果を見せながら管理職を交えてお話したこともあります。
 
・教科ごとに使う教材をリストアップした、ラミネート加工したシートを作ってもらった。
・席を前の方にしてもらった。
・注意散漫なので、窓際の席を避けてもらった。
・授業中及びその他の活動時に全体に対する指示を出した後、個別に声かけをお願いした。
・書き取りが苦手なので、宿題はドリル書き写しではなく、ノートに下書きをしてもらうか、プリントを用意してもらった。
・連絡帳をチェックしてもらって、記載漏れがないように声かけをしてもらった。
 
思い出す限りになりますが、主にこの様な内容でした。
学年ごとに担任がかわり、その都度支援の内容も変わりました。
最初から積極的に取り組んでくださった先生もいらっしゃれば、結局何もしてくださらなかった先生もいました。
 
高学年までは、学習に関して上記の支援内容で特に問題は無く過ごすことができました。
ところが6年生になってから、学習の遅れが大きく目立つようになってきました。
先生の指示が理解できない、グループでの活動が増えて行動の優先順位がわからない、学習自体が難解になってきた等様々な理由があったと思います。
三学期になって、朝に吐いてしまって学校を休む日が続きました。
中学校には知的障害児が対象の特別支援学級しかありません。
次男はADHDの診断しか受けていません。
とても悩んだのですが、本人の希望と、校長先生や発達教育センターの担当の方の後押しもあって、中学校の入学時に特別支援学級に入級することになりました。
 
 
中学校では、とりあえず国語以外の全教科を交流学級、つまり通常学級で受けるところからスタートしました。
国語は本人の苦手意識が強かったので、支援学級で受けることにしました。
普通高校への進学を希望していたので、学習は通常学級と同様に進めて頂く様にお願いしました。
一日のほとんどを交流学級で過ごしますが、在籍は特別支援学級になります。
 
支援学級担任は、中学校入学から数日後、次男の交流学級でクラス全員に、次男が支援学級に通うことを話したそうです。
その際、障害という言葉や診断名は言わなかったそうです。
本人や周りの友達が、支援学級に入級することを受け入れられるかどうか。
不安でいっぱいでした。
 
次男の朝は部活動の朝練習から始まります。
朝練習が終わった後、支援学級に寄って支援担任に顔を見せて連絡帳を出し、国語以外は一日交流学級で過ごした後、帰りの会が終わって再度支援学級に顔を出し、連絡帳を受け取って部活動に行く毎日でした。
 次男は最初の頃、交流学級から支援学級に移動する際、支援学級に入る姿を他の生徒に見られるのを嫌がり、遠回りして支援学級に入っていたそうです。
支援学級に居るときに窓の外を誰か通ると、机の下に隠れてしまうと支援学級担任から聞きました。
次男は一見して障害がある様に見えません。
交流学級のクラスメートは最初に支援担任から説明を受けたので、次男に何も聞かなかったそうです。
けれど交流学級以外の同級生や部活動の先輩からは、何故支援学級に居るのかと何度も聞かれたそうです。
 
この事で次男が少し不安定になってしまいました。
とりあえず支援学級内に窓から見えないスペースを作ってもらうようにお願いしました。
けれど、支援級に入るところを見えないようにするのは不可能です。
慣れるしかないと言う結論しか出ませんでした。
 
学習面での困難も大きく目立ち始めました。
まず、英語のアルファベットの見分けがつかなくて、単語が覚えられませんでした。
次男は覚えようとして毎日一生懸命書き取りをしていたのですが、困難でした。
これをこの先も続けていくのは本人にとって大きな負担になるのではないかと思いました。
数学も段々授業内容が理解できなくなってしまい、部活動の朝練習で疲れていた次男は、授業中に居眠りして怒られる様になってしまいました。
 
特別支援教育を選択する目安の一つとして。
授業内容が理解できているか、というのが上げられます。
45分間座っていて、何をしているのかわからない、先生が言っている意味がわからないというのは、もう授業についていけてないと考えて良いと思います。
通塾や家庭学習で補えるのであれば積極的にそういった手段を取り入れて、45分間を無駄な時間にしない事が大事だと思います。
 
次男は特性上、通塾が難しいだろうと医師に言われていました。
 
そうしている内に、次男がいくつかトラブルを起こしました。
簡単に言えば、喧嘩です。
同級生から、からかわれて手が出てしまいました。
一つ一つはさほど大きなトラブルでは無かったのですが、そういったことが続きました。
 
これはサインだと思いました。
少しずつ、次男のキャパがいっぱいになって溢れだしたのでしょう。
この時も散々悩んだのですが、思いきって二学期から支援で受ける教科を国語、英語、数学に増やしました。
そして宿題として提出しなければならなかった、ノート1ページ分の家庭学習の免除をお願いしました。
 
それと同時に、二学期からタブレット学習の導入をお願いしました。
次男は読むことと書くことに苦手意識がありましたが、学習の理解が極端に悪いわけではありませんでした。
タブレットで読み書きの負担を減らせば、学習の幅が広がるのではないかと思いました。
次男の中学校では初めての取り組みで、手探り状態でのスタートでした。
 
支援学級担任から提案されたのが、1ページノートの家庭学習の代わりにアプリで毎日日記をつけてはどうかということでした。
毎日の記録をつけること、文章を書く練習になること、一日を見つめ直す時間ができること等、とても良いことだと思ったので、これを毎日のノルマにしました。
日記のアプリはいくつか探して本人に見せたところ、カレンダーアプリの日記機能を選びました。
私もスマートフォンに同じアプリをインストールしていたので、同期して毎日日記をチェックできるようにしました。
一行でいいから、でスタートして、半年ほど経った現在、三行程に増えました。
状態や気持ちの描写も見られるようになりました。
 
その他の学習アプリについては、こちらのなないおさんのブログを参考にさせて頂きました。

nanaio.hatenadiary.jp

 自力で見つけることができなかったので、とても助かりました。
ありがとうございました。
英和・和英辞書アプリ、国語辞書アプリ、社会科の学習アプリ等を主に使いました。
交流学級で受けている社会科の定期考査の試験勉強は、主にアプリで取り組むようになりました。
 理科では、検索が役立ちました。
支援学級で受ける教科を増やしてから、主要教科以外の定期考査の点数が、少しずつ上がり始めました。
学習の量的に、次男のキャパに収まるようになったのでしょう。
本人の自信にも繋がりました。
 
その頃から、次男の様子が変わってきました。
明らかに楽しそうです。
支援学級で受ける授業にも積極的に参加し、得意の雑学を披露して上機嫌だったそうです。
元々あったアイディア豊富な一面も、この頃から発揮するようになりました。
トラブルもなくなり、私が.学校へ行くと、先生方から頑張ってますよと声をかけられました。
交流学級担任との面談で次男は、支援学級で受ける教科を増やしたのは自分にとって良い事だと言ったそうです。
内容を理解した上で、本人が主体的に学習を進める事の重要さを改めて実感しました。
 
次男は医療機関の発達検査では、療育手帳の取得は無理だろうと言われていました。
思い切って申請して判定を受けたところ、取得できました。
これをきっかけに、進路希望を普通高校から軽度知的障害児向けの高等特別支援学校へ変更しました。
受検(受験ではありません)を受けて入学する学校なのですが、とても競争率の高い狭き門です。
何度も本人と話し合いを重ね、学校見学にも足を運んで決めました。
 
学校生活に慣れて本人も周りも上手く回りだしたな、と実感できるようになった頃には、支援学級への移動で遠まわりしたり支援学級で机の下に隠れることもなくなりました。
支援を受けなければできないのではない、支援を受ければできるのだから。
本人に何度も話しました。
支援を受けることを恥ずかしいとは思って欲しくありません。
支援を受けながら、朗らかに楽しく生きて欲しいと願います。
 
特別支援教育は、オーダーメイドなのだと思います。
正しく寸法をはかり、きちんと発注しなければ、形あるものにはならないのではないかと思います。
勿論、予算や手間を無視した発注でも成り立ちません。
職人側が技術の向上や手間を惜しんでもいいものはできません。
学校側と話し合いを重ね、特性を理解して頂き、お互いにアイディアを出し合って初めて良い物ができるのだと思います。
 
これからも私達のチャレンジは続きます。
私は逞しくなった彼の背中を、ぐいぐい押していこうと思っています。
本人には言いませんが。
ガンバレ次男。
 
 
 
 

私の発達障害の事を書いてみました

http://nanaio.hatenablog.com/entry/2015/04/01/100000

なないおさんがこんな企画を立ち上げてくださいました。
私は自分の発達障害についてお話させて頂こうと思います。

 
中学生の頃。
休み時間になると、狭い教室の中で皆いっせいにおしゃべりを始めます。
集中して授業に参加した後に緊張が解けて、ホッと一息つく、短いけれど楽しい一時です。
私は仲の良い友人とおしゃべりをするのは好きでした。
けれど、この時間は恐怖でした。

私には、私の真横でしゃべる友人が、ただ口をぱくぱくさせているだけにしか見えませんでした。
側で話しかけてくれているのに、友達の言葉が全く聞き取れないのです。

私はひきつらせた笑顔を浮かべながら、話している友人の口の動きや周りの反応を見て、何の話をしているのか推理しながら会話に参加していました。
聞き返す事も多かったです。
耳遠いね!とよく言われました。
あはは、そう、耳遠いの、と言おうとすると、違うよね、めちゃめちゃ地獄耳の時もあるよね!と言われます。

そう。
離れた距離でひそひそと話す人の会話が聞こえてしまう事も度々ありました。

私の耳は何かおかしい。
はっきり意識したのが、中学生の時でした。
聞こえない、聞き取れない。
でも、すごく聞こえる時もある。
意を決して、母に訴えました。
耳が聞こえない。
この一言を口から絞り出すと、涙がポロポロと溢れました。

耳鼻科でして頂いた検査では、私の聴力は人並み以上だという結果でした。

嘘ついたね。
母は私に言い放ちました。
私は嘘をついた。
私は当たり前の事で騒いだ。大袈裟だった。母に迷惑をかけてしまった。
私は嘘つき。

二度とこの事は言ってはならないのだと理解しました。

自分が何か異質であると意識しだしたのもこの頃でした。

小学生の頃から、授業中はいつもボンヤリとしていました。
先生の話は外国語の様で、時折知ってる単語が聞こえる位でした。
教科書を読むのは大好きで、どんどん読んで勝手に勉強を進めていました。
成績は悪くありませんでした。
でも、指示が頭に入らないので、皆が何をやっているのかわかりません。
もたもたして、周囲から冷たい視線を浴びてしまいます。

常に体を動かしていないと落ち着かなくて、不安な気持ちになりました。
シーンとした教室にいると、とても不安になって、自分の意思とは関係無く体が動いてしまいます。
椅子に座ったまま肩をすぼめてみたり、足をバタバタさせてみたり。椅子をがったんがったん揺らしてみたり。気が付いたら、椅子ごと違う場所へ移動していた事もあります。
小学生の頃は体が動いてしまうのが嫌で、ずっと椅子の上に正座して授業を受けていた時もありました。

でも、他にそんな子はいないんです。
皆先生の指示を聞いて言われた事をやっているし、椅子にも真っ直ぐ座っています。

皆きっと、すごく体に力をいれて、動かないようにして座っているんだ。
皆先生の話をすごく頑張って聞いて、ちゃんと言うことを聞いてるんだ。
私は頑張ってないからできないんだ。

話が聞こえないのも、授業中ボーッとしてしまうのも、体が勝手に動くのも、頑張ってないからなんだ。

もっと頑張らないと。

毎晩の様に一人で嗚咽をこらえて涙を流しました。
家族に気付かれないように。

何故か、成績は常に上位でした。
だから余計に、私自身が感じている違和感に周囲が気付く事は無かったのだと思います。

普通になりたい。目立たないようになりたい。
頑張ればできる、頑張ってないから私は何か周りと違うんだ。
ずっとそう思っていました。

体はいつも鉛の様に重く、だるくて、一日中眠気がありました。
小さな頃から強い不眠もあり、何日もまともに眠れない時もありました。
頭には常に射し込むような痛みがあります。
軽い目眩の様な感覚に突然おそわれて、歩くことも困難になることがありました。

体はどこも悪くありません。
皆、同じなんだ。 
私の我慢が足りないんだ。
ずっと自分に言い聞かせてきました。

思い通りにならない自分自身を、必死で制御し続ける日々。

大人になって、仕事もいくつか経験しました。 
結婚して、子育てしながら始めた訪問販売の仕事で、またもや周囲との違和感を感じ始めました。

女性ばかり20人程の職場でした。
毎日会う同僚の顔はすぐに覚えたのですが、名前が覚えられません。
全員の名前を覚えるのに、数年かかりました。
覚えるまでは、毎日が恐怖でした。

同様に、お客様の名前も覚えられません。
訪問販売なのに道も覚えられません。
他の人は2~3度回れば覚えてしまうのに。
休みの日に地図を片手に何度も道の確認に回りました。

帳票の計算も、何度やっても合いません。
他の人達はどんどん終わらせて仕事を進めます。
でも、私は一人で座って何度やっても合わない計算を続けていました。
泣きたくなりました。

営業では新規のお客様をどんどん開拓して、売上も上げる事ができました。
お客様の継続率も良かったです。
でも、顧客を整理して効率よく仕事を回し、手早く事務処理を済ませる事が致命的にできませんでした。
顧客が増えれば増えるだけ、仕事がさばけず、どんどん自分を追い込んでいきました。
子育てを続ける上でとても条件の良い仕事だったので長く頑張ったのですが、結局続ける事はできませんでした。

子供達が成長して、問題行動が頻発するようになりました。
児童精神科を紹介され、二人の子供達がそれぞれ発達障害の診断を受けました。
次男の確定診断を告げられた時に、医師がポツリと言いました。

あなたも恐らくADHD だよ。

何も言えませんでした。

次男の確定診断を受けとめるだけで精一杯でした。
けれど、もしそれが真実ならば、今まで感じていた強烈な違和感が何だったのか、説明が付きます。

子供達が落ち着いた頃、私は自分から希望して大人の知能検査を受けました。
結果は間違いなく発達障害だと言われました。

人が呼吸をするかの如く当たり前にできる事が、何故私にはできなかったのか。
全てが発達障害特性のせいであるとは言いきれません。
けれど、発達障害でなければ、人並みにできた事もあったのではないかと思います。

診断された時に医師に告げられた大きな特性の一つに、感覚過敏というものがありました。
私は、聴覚と視覚に過敏があると言われました。
人の脳には、必要な情報だけを選びとってインプットする能力があるのだそうです。
発達障害があると、この能力が壊れている事があるのだそうです。

感覚過敏。
必要な情報を選びとる事ができない。
ざわざわした場所で話が聞き取れないのは、これが原因でした。
私の耳は室内の音を全部拾ってしまい、会話している相手の声を聞き取る事ができなかったのです。
そして長いこと私が頭痛だと思っていた、頭の奥に感じる射し込むような刺激も、これが原因でした。
光やカラフルな色彩や、金属が擦れる音、スピーカーから響く大音量、人の話し声、車の音。
世の中に当たり前に溢れる音や光は、全て洪水の様に私を刺激し、疲弊させていたのです。
体は悪くないのに常に感じていた疲労感の正体が、やっとわかりました。
突然襲われるめまいの様な感覚は、情報過多によるパニックなのだと気付くことができました。

後に、私には自閉傾向もあると告げられました。
診断名をつけるなら広汎性発達障害になるのだそうです。
けれど私の場合、ADHD特性が強いので、ADHDを優先診断にするとの事でした。

自閉症にはそれとわかりやすい顕著な特性がみられるタイプと、私の様に不定形で特定しにくいタイプとがあります。
私の様なタイプの多くは強い違和感を持ちながら、気付かれることの無いまま生きているのではないかと思います。


今でも私は、ざわざわした場所では人の話を聞き取る事ができません。
あらゆる音や光は痛みを伴う刺激となって私を悩ませます。
でも今は、何故そうなるのかわかっているので、回避することができます。
人が当たり前にできるのに私にはできない事が何であるかも把握して、避ける事ができるようになりました。

楽に生きられるようになりました。


自閉症スペクトラムADHD、LD 等の発達障害の啓発が進んで、生きやすくなれる方が増える事を願います。




  






療育手帳について

 

kiirocco.hatenablog.com

以前、きいろさんがこんな記事をまとめていらっしゃいました。

 

www.kukkanen.tokyo

こちらはkukkanenさんの記事。療育手帳精神障害者保健福祉手帳の違いについてまとめられています。

 

私も、私なりに療育手帳についてまとめてみようと思いました。

 

 

療育手帳とは。

 

知的障害のある人に対して、一貫した指導・相談を行ったり、各種の福祉サービスを受けやすくするための手帳です。

提供されるサービスは、障害程度によって異なります。

 

私が居住している自治体で配布される冊子を参考に、受けられるサービスを並べてみます。自治体によってサービス内容が違いますので、詳しくはお住まいの自治体の担当窓口にお問い合わせください。

 

障害者110番が利用できます。障害者の権利擁護にかかる相談の為の常設相談窓口を設置しているそうです。

 

知的障害者相談員に日常生活における相談ができます。

 

民生委員・児童委員に日常生活における相談ができます。

 

重度障害者医療費助成が受けられます。(重度のみ)

 

精神通院医療(自立支援医療)が受けられます。

 

後期高齢者医療制度が65歳以上75歳未満で受けられます。(重度のみ)

 

特別障害者手当が受給できます。(20歳以上で最重度か重度との重複障害のみ)

 

障害児福祉手当が受給できます。(最重度の児童のみ)

 

特別児童扶養手当が受給できます。(中度・重度)

 

心身障害者扶養共済制度に加入できます。

 

定められた日常生活用具の給付が受けられます。(頭部保護帽等)

 

徘徊知的障害者捜索システム事業でインターネット等を使って警察等関係機関と連携します。

 

在宅サービスが受けられます。事前に支給決定が必要です。

・居宅介護(ホームヘルプ)

・生活サポート(単身及び単身相当世帯)

・短期入所

・日中一時支援(日中預かり)

・放課後等デイサービス

・緊急一時介護(中度・重度)

・配食サービス(単身及び単身相当)

 

公営鉄道、JR、私鉄、航空各社で割引を受けられる場合があります。割引率等は各社によって違いますので詳しくは各社にお問い合わせください。

 

福祉タクシーの助成が受けられます。(重度で住民税非課税世帯のみ)

 

タクシー料金の割引が受けられます。

 

有料道路の割引が受けられます。(重度のみ)事前に登録が必要です。

 

移動支援が受けられます。(重度のみ)

 

行動援護が受けられます。事前に支給決定が必要です。

 

まごころ駐車場の利用証が受けられます。(重度のみ)

 

駐車禁止除外指定車標章の交付が受けられます。(重度のみ)

 

公営駐車場・公営駐輪場の利用料の減免が受けられる場合があります。利用時にお問い合わせください。

 

生活福祉資金(福祉資金)の貸し付けが受けられます。

 

日常生活自立支援事業の対象になります。

 

成年後見制度利用支援が受けられます。

 

自動車運転免許取得の助成が受けられます。

 

各種就労に関する支援が受けられます。

・障害者就労支援センター等の利用

・就労移行支援

ハローワークでの相談及び障害者枠での登録

・就職支度金の支給

・障害者職業能力開発校の利用

 

所得税、住民税の障害者控除が受けられます。

 

自動車税軽自動車税等の減免が受けられます。(中度・重度)

 

NHK放送受信料の減免が受けられます。細かく条件が設定されています。詳しくはお問い合わせください。

 

NTT電話番号案内が無料で受けられます。

 

携帯電話の基本使用料の割引を実施している場合があります。

 

動物園、植物園、公営体育館、公営プール、美術館、博物館等で利用料金の割引が受けられます。

 

映画館、各種イベントでも割引を実施している場合があります。窓口にお問い合わせください。

 

 

これらのサービスの中には、療育手帳が無くても受けられるものもあります。

在宅サービス等がそうですね。

無くてもサービスは受けられますが、手帳があることによって役所の担当者がこんなサービスがありますよ、とお勧めすることができるのです。

手帳がないと、誰がそのサービスの対象になるのか、役所では把握できないと思います。

 

手帳の存在は、そのものを見られることがない限り、他人に知られることはありません。

 

我が家の子供達は、二人とも療育手帳を持っています。

私は子供達に療育手帳は常に持ち歩いて、使うように言い聞かせています。

家族で出かける場合にも、手帳で割引できるかどうか窓口に問い合わせて、本人に提示させます。

積極的に使わないと、どんな場面で使えるのか本人達がわからないからです。

 

電車に乗る時。街で道がわからなくなった時。お店でポイントカードを作るために書類の記入が必要な時。物の買い方がわからない時。

長男はヘルプカードの様に手帳を見せて警察官や駅員さんや店員さんに助けを求めます。

地域の方に彼が知的障害者であることを知っていただく事にも繋がります。

ほんの少し助けてもらえれば、彼は普通の若者の様に生活を楽しむことができるのです。

次男はまだ療育手帳を持って日が浅いのでそこまでできませんが、これから練習していきます。

 

知的障害とは。

 

最近では発達障害に対する関心が高まっているようですが、知的障害に対する理解は中々進みません。

彼らが、自らの困難さを発信する術を持たないからだと思います。

彼らは、発達障害と同じく強いこだわりや感覚過敏等の特性を持っています。

彼らは、何故その様な特性で自らが苦しい思いをしているのか、分析することができません。

それどころか、苦しい、辛いという気持ちが何なのか、わからない人もいます。

 

人は何か困難で苦しい事があると、無意識にそれを分析し自分なりに理由付けをして折り合いを付けようとします。

仕方なかったよね、どうしようもなかったよね、あの人の言ってることおかしいよね、十分頑張ったよね、等。

彼らには、それができません。

上手くいかなかった事実だけを目の前に、改善策も逃げ道も見つからぬまま、駄目な自分を責め続けます。

全ては自分が至らないからだと。

感覚過敏があれば、それが何故起こるのか、理由もわからないまま耐え難い刺激に晒されます。

彼らがどれ程の混乱の中に居るのか、想像して頂ければと思います。

 

彼らが生きる世界は、わからない事、不思議な事でいっぱいです。

療育手帳はそんな彼らの世界を少しだけ拓き、外の世界との橋渡しをしてくれる道具だと思っています。

保護者はいつも、いつまでも、彼らに寄り添う事はできません。

保護者に代わって終生彼らに寄り添い、見守ってくれるのが療育手帳制度なのだと思います。

 

手帳を使ってほんの少し助けていただければ、彼らの多くは、人生を楽しむ事のできる力を持っています。

彼らも人間です。

人として生きる権利があるのです。

 

ご理解頂いて、見守って頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

発達障害の次男を支援学級へ一年間託して思うこと

我が家の次男はADHD の診断が付いています。
その次男が、最近ぐっと落ち着いて、大人びてきました。

先日、次男に以前飲んでいたコンサータをまた飲みたいと思わない?と聞くと、思わない、と答えました。
次男は現在、ストラテラテグレトールを服薬しています。
じゃあ、薬を減らしたいとか止めたいと思う?と聞いたら、これも思わない、と即答でした。
今のままがいいと。
落ち着けるからいいのだそうです。
以前は頭の中が忙しくて、ボーッとすることもできなかったそうです。
今は、落ち着いてボーッとできるようになったそうです。

去年の今頃、小学6年生だった次男は、朝に吐くようになってしまい、しばらく学校をお休みしました。
通常学級に在籍していた次男は、色んな事が苦しかったのだと思います。
担任の無理解もありました。
次男は学校が好きなのに行けなくなってしまい、すっかり元気を無くしてしまいました。

私は心配で、小学校の校長先生や発達教育センターに相談に行きました。
次男は中学から通級指導教室に通えるように希望を出していました。
ですが、それ以前にこのままでは学校に通えなくなるのではないかと思いました。
次男は自信を無くしてしまって、とても辛そうです。

何度も何度も小学校の校長先生と相談しました。
無理解な小学校の担任とは話をしませんでした。
中学校にも何度も足を運んで、支援学級の担任と面談し、次男を連れて行って見学や体験もさせていただきました。
その上で、支援学級入級を決めました。
本人にも迷いはありませんでした。
次男には当時、知的障害の診断はついていませんでした。
中学校には知的障害の支援学級しかありません。
本当に、この判断で良かったのか。
恐ろしくて、体が震えていたのを覚えています。

次男が中学校に入ってからは、私は数えきれないほど学校へ足を運びました。
支援担任を始め、部活動の顧問やあらゆる先生方とお話しして、支援の内容を見直していきました。
学校でのタブレット学習にもご理解いただきました。
細かな環境調整や、支援の見直しを続けて一年が経ちました。

次男は見違える程成長できました。
ADHD 特性は目立たなくなりました。
家族を思いやることもできるようになりました。
家事にも参加してくれます。
不用意な発言も無くなり、一つ一つ言葉を選びながら話すようになりました。
一年の間に軽度の知的障害の診断もついたのですが、交流学級で受ける定期考査で平均点超えもありました。
恐らく、支援学級で支援を受けなければ、あり得なかった事だと思います。

部活動にも積極的に参加しました。
厳しい基礎トレーニングや筋トレを繰り返すうちに大きな変化がありました。
次男は入学当初、机にベッタリと突っ伏すようにして座っていました。
発達障害があると、姿勢保持のための筋肉が弱くて真っ直ぐ姿勢が保てないのだそうです。
歩くときも、足を引きずるように前のめりに歩いていました。
今は真っ直ぐ座れるし、歩けます。
授業中に姿勢が崩れる事も無いそうです。
支援を理解して次男が部活動を続けることに協力してくださった、顧問のお陰だと感謝の気持ちでいっぱいです。

次男と先日話していて、支援内容や環境や投薬で変えてもらいたいと思うことはない?と聞くと、ない、今のままがいい、今の感じがいい、という答えが返ってきました。
13才という年齢で、現状に満足できる環境であることが、とても嬉しいです。

4月からお子さんを支援学級へ託す保護者の皆さん。
不安でいっぱいでいらっしゃるのではないかと思います。
大事なのは、支援学級へ入れる事ではありません。
支援学級へ入れてから、どの様な支援をお願いするかが大事なのだと思います。
お子さんの特性をしっかりと把握し、学校側と話し合いを重ねて、お子さんの支援をコーディネートしてあげてください。
お子さんに合った支援を受けられれば、伸びやかに成長する姿が見られると思います。

去年の今頃、毎朝吐いて不安そうな顔をしていた次男は、もうどこにもいません。
彼は今、これまで生きてきた中で最も自信に満ちた、充実した表情を見せています。
大人になりました。

どうか、全ての支援が必要なお子さんに、適切な支援が届きますように。
心から、祈ります。



嫉妬って本当にあるの?悩ましき発達障害者

先日、何気ない朝の雑談として、Twitterに以下の内容のツイートをしました。


あんまり考えたくなかったから意識しないようにしてたんですが、どうも旦那は私と張り合おうとしているような気が。
何を、がわからないんですが。
今までの人生で立ちふさがって来たそういう人達が出す空気を何故か旦那から感じる。

今まで生きてきた中で、やたら私に意地悪してくる人が男女問わず居まして。
だいたい人生のどんなステージにもそういう人が現れてるんですね。
んで、他の人達がこっそりライバル視されてるから関わらない方がいいよ、と教えてくれます。
このパターンが何度もありまして。

私自身は全く意味不明で、ただいじめられてるとしか思えない。
ライバル視されてるって言われるから何を?と聞いたらうーん…と眼をふせる。
ただ、他の人とは違う空気は感じるんです。
嫌われてるんだと思ってたけど、そういう訳ではないんだよ、と言われる。

そういう人達のプライドを刺激してしまう何かが私にあるんでしょうね…
全くわからないんですが。
発達障害が関係してるのかな…
そんな空気を最近旦那から感じるんですよね。
多分、かなり前からあったけど、気づいたのが最近。

私が悪いんだと思います。

でも、これ。
本当に何だかわからないんですよね。
言い方が悪いとか言ってることが悪いとか、そういう訳でもないらしいんですよね。
しかも、本当に特定の人のみ。
集団でやられる訳ではなくて、それ以外の人は気の毒そうに私にアドバイスしてくれるんですよね。
何なのかなあ。

近年は人との関わりを極端に削ったので、そんな悩みとも無縁だったのですが。
ここに来てまさかの旦那からの火花。
しんどいんですが。

学生時代に私をライバル視してたらしい彼女は未だに年賀状を送ってくれています。


これに対して、いくつかレスポンスがありました。

内容としては、あるある~というものが多かったのですが、私が驚いたのが、皆さん、これがどういうことなのかをわかっていらっしゃる、という事でした。

私はその時々でライバル視されてるよ、と親切に教えていただいても、何に対してライバル視されているのかわかりませんでした。

聞いても、相手は言葉を濁すだけです。

でも、上記のツイートを読んでくださった皆さんは、何だかわかっていらっしゃるみたいなんですよね。

私としては、それが一番衝撃でした。

何で私だけわからないんでしょう?

リプライの内容も、私にはよくわからない内容のものもありましたが、他の方はわかっていらっしゃるみたいなんですね。

嫉妬、というものらしいです。


Google先生に嫉妬とは何か聞いてみました。

1 自分よりすぐれている人をねたみうらやむこと。

2 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを妬み憎むこと。やきもち。悋気。

フィクションの世界では、よく題材に使われる感情の動きですね。

私は、こういったことが現実に、しかも日常的にあるのだということを、この時まで知りませんでした。


私には、自閉性の特性があります。濃いものではありませんが。

形のないものは、よくわかりません。


フォロワーさん達がよくある例として教えてくださったのが、女子3人グループの例です。

3人のうち、一人に恋愛に似た感情を抱いてしまい、彼女に振り向いてほしくて、自分が彼女の一番になりたくてやたらとちょっかいを出す、というものでした。

衝撃でした。これって、恋愛ですよね?女子同士で、しかも仲良い女子同士で、嫉妬?

何とこれが、よくあることらしいのです。しかも、年齢関係無く。

そんなことが繰り広げられていようとは。

とてもじゃありませんが、私のキャパではそんな人間関係まで把握して処理する事は不可能だと思います。ただでさえシングルタスクで、毎日のルーティンワークでいっぱいいっぱいです。

だからでしょうか?私の周囲に居た人たちは皆、多くを語らず、あなたが悪いわけではないから、少し距離をとった方がいいよ、と親切にアドバイスしてくれました。

人間関係とは恐ろしいです。

自分より優れた人に憧れるのはわかります。

でも、その人を攻撃対象にする、というのは理解できません。

ましてや、私がいじめられた人達は、記憶にある限りでは私より優秀な方達でした。そんな人達からそんな感情を抱かれていようとは。

想像もつきません。

恐らくですが、これを理解するには相当の学習が必要なのではないかと思います。私自身はそういった人間関係が発生するような状況に今現在ありませんので、学習するつもりはありません。

ですが、自閉性の特性をもったお子さんで、ひょっとしたら私のようにこういったことが理解できずに壁にぶつかってしまうお子さんがいらっしゃるのではないかと思うのです。


私がよくわからないものを、改めて考えてみました。

フォロワーさんから教えていただいた、声をかけずとも人が集まる人、カリスマ性のある人というのは、結局よくわかりませんでした。容姿が良い、とか歌が上手い、とかではないのですよね?

あと、昔からよくわからないのが頭が良い人、という表現です。

成績が良い人、という訳ではないのですよね?

胃が悪い人、とか足が早い人、ならわかるのですが、頭が良い人とは?

周りの人に聞いてみたのですが、答えがバラバラでした。不確定要素の大きい言葉なのですね。


例えば、風が歌う、とか水がすべる、といった非現実的な抽象表現ならばわかるのです。映像が頭に浮かびます。

どうやら、私がわからないのは人に対する抽象的な表現だけのようなんですね。

どうやって学習するかと考えると、やはり物語の中からそういった感情を読み取って、誰かに解説してもらうこと位しか思い付きません。


私は、発達障害なので、能力的に激しい凸凹があります。空気を読むということは、私の凸の部分の能力です。

私は、空気を読みすぎてしまうのです。過剰適応ですね。空気を読みすぎて、人にあわせ過ぎて疲弊してしまうのです。

だから、何となくおかしな空気をだけは読み取ってしまうのですが、それが何かは残念ながら理解することができないのです。


改めて、定型の皆さんはすごいなあと思います。そんなことまで考えて、人との距離感を測っているのですね。

しかも、あまり考えることなく自然にそういった事が感じ取れているように思いました。

私はこの際だから面白がって、自分の自閉性の特性を探ってみようかと思っています。

自分の持っているADHD特性はわかっているつもりですが、自閉性の特性についてはあまり考えた事はありませんので。

また何か発見したら、まとめてみようかと思っています。

最後になりましたが、親切に教えてくださったフォロワーの皆さん、ありがとうございましたm(__)m




精神障害者保険福祉手帳

昨日Twitter精神障害者保険福祉手帳について呟いた所、レスポンスが多かったのでこちらにまとめてみることにしました。
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福岡市の場合ですね。
大きさは運転免許証より少し大きい位です。

精神に障害のある人からの申請により交付される、一定の障害にあることを証明する手帳です。
各種の福祉サービスが受けやすくなります。
障害の程度によって1級から3級までに区分されます。
手帳の有効期限は2年です。期限日までに更新が必要です。更新の際には医師の診断書が必要です。
譲渡、貸与はできません。

こちらの手帳は、発達障害者も対象になりました。
発達障害と診断されたら、医療機関で診断書を作って貰って、証明写真と印鑑を持って役所の窓口に行けば、申請できます。
その場で申請書の作成が必要です。

どんなサービスが受けられるのでしょう?
以下にまとめてみました。


後期高齢者医療制度の障害認定手続きが手帳で行えるそうです。
65~74歳で1~2級をお持ちの方は、申請により後期高齢者医療制度の被保険者となります。

税制上の優遇措置が受けられます。
所得税は本人、または扶養者の課税所得金額から控除が受けられます。等級によって控除額が違います。
住民税は本人、または扶養者の課税所得金額から控除が受けられます。等級によって控除額が違います。
本人の等級が一級で、前年の合計所得金額が基準額以下の場合は本人の住民税が軽減又は免除されます。

利子等の非課税(マル優)が受けられます。
元本が350万円までの預貯金、額面が350万円のまでの公債の利子に課税されません。
詳しくは銀行、信託銀行、証券会社等に問い合わせてください。

相続税の障害者控除が受けられます。
1級に限り、贈与税が非課税になる場合があります。

自動車税軽自動車税及び自動車取得税の減免が受けられます。
1級の方本人及び生計を同じくする者が所有し、運転する場合に限られます。

生活保護を受給する場合に障害者加算が受けられます。

公営鉄道の運賃が全額、または半額免除になります。等級によって免除額が違います。介護者も免除になります(1級のみ)
福岡市の場合、↓の様な福祉割引証及び福祉乗車証がもらえます。
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公営施設が手帳を提示すれば減額又は無料で利用できます。
文化施設、博物館、動物園、水族館、公営体育館、市民プール、公営駐車場等、対象となる施設はたくさんありますので、施設利用の際に窓口に問い合わせてください。

公営住宅の公募で優遇が受けられます。

NTT番号案内(104)が無料で利用できます。

携帯電話の基本使用料の割引が受けられます。

NHK放送受信料の減免が受けられます。
等級や市民税非課税かどうかで変わります。

自治体によっては医療費助成制度が受けられるようです。
1級のみのようですね。 

自立支援医療を受けることができます。
精神障害(てんかん含む)のために継続的な通院医療を要する人が、指定医療機関ならば自己負担額が1割になります。

心身障害者扶養共済制度に加入することができます。

特別障害者手当を受給できます。1級のみです。

移動支援の対象になる場合があります。

自動車運転免許の取得費用の一部の助成が受けられます。所得制限があります。

ハローワークでは障害者枠で登録できます。
障害者雇用を受けることができます。

以上、ざっと羅列してみました。
自治体によって受けられるサービスに違いがあると思いますので、詳しくは各担当窓口に問い合わせてください。

私も家族もこの手帳を持っています。
私は1回更新してますが、今までデメリットに感じることは経験していません。
更新時の診断書代が高い(^^;という位でしょうか。
取得していることは、うっかりその物を見られたり、自分で言わなければ周囲に知られる事はありません。

我が家は手帳で水族館半額や駐車料半額、税金の控除等たくさんのサービスを受けています。
とてもありがたいです。
診断書代は高いですが(^^;もし興味があれば担当窓口やかかりつけの医療機関でお問い合わせくださいませ。

手帳を取得したら、積極的に使ってみましょう。
とりあえず持ち歩く事からです。
最初は窓口で出すときに緊張しますが、慣れてくると何とも思わなくなります。
入場料が半額になると、うれしいものですよ。

お子さんの場合は、早い段階から使う練習をさせてみることをおすすめします。
普段から保護者と一緒に使う様に心掛けていれば、いざ一人で使用する場面で迷わなくて良いと思います。

取得したけど使ってない、というのではもったいないですよ。







クールダウンエリアの確保

先日の模様替えから、二週間近く経ちました。
私は一週間程寝込みましたが、今はどうにか起き上がって、ぼちぼちと家事もできる状態になりました。
旦那はあれからしばらくは仕事に家事に休みなく動きながら、始めてしまった模様替えを進めました。

我が家は、家族全員が発達障害の診断を受けています。
そんな我が家の家族が上手くやっていくために、主治医から言われていることがありました。

一つは、兄弟をできるだけ離すこと。

我が家で兄弟仲良くは無い、と以前主治医から言われました。 
間違っても、同じ習い事に通わせたりしないこと。
兄弟で同じ対応をしないこと。それぞれの特性に合った対応をすること。
物理的に距離を置くこと。

私は子供達が小さな頃から、これを意識してそれぞれに接してきました。
その為かどうかはわかりませんが、今のところ子供達はそれほどひどい関係にはなっていないと思います。
聞いたわけではないので、本人達がどう思っているかはわかりませんが。

今回の模様替えは、この忠告を守るためのものでもありました。
子供達は同じ部屋で二段ベッドで寝ていたのですが、それぞれに個室を与える事にしたのです。

長男は比較的几帳面で自己管理もできるので、子供達の寝室に机も置いて自分で持ち物の管理をさせていたのですが、ADHDの次男は特性ゆえに自己管理ができませんでした。
なので私の寝室に次男の机を置いて、私の目の届く場所で勉強や持ち物の管理をさせていました。

去年の春に次男は中学校に入学し、持ち物をたくさん処分して、自分のキャパに収まるくらいになりました。
学校での支援も十分に受けられる様になり、余裕も出てきました。
今の次男なら自己管理をさせてみても大丈夫なのではと思ったので、個室を与えてみることにしたのです。

我が家の子供達にとって、一人になれる自分だけの空間というのは、とても大切なものです。
刺激に弱く、音や光に溢れる場所では居るだけで疲労します。人が多い場所に居れば、その場に居る人に同調し、やたらとテンションが上がったり、負の感情をキャッチして意味なくイライラしたりします。

リビングルームは、このマイナスな条件を満たしています。
疲れているときはリビングに居るだけで刺激を受けてしまって、ますます疲弊してしまいます。

そんな時に逃げ込める自分だけの安心できる空間があれば、爆発したり疲れきって動けなくなる前に、一息いれて冷静に切り替える事ができます。
クールダウンエリアですね。

発達障害の当事者にとって、クールダウンエリアを持つことはとても大事なことです。

発達障害当事者は、一般の方が思う以上に日常にありふれた事で疲労しています。
クールダウンエリアを持つことで、そこに逃げ込めば爆発を防げるという安心感を得ることができるのですね。
不安を一つ、払拭できるのです。

クールダウンエリアの条件は、まず本人が安心できる空間であることです。
音や光などの刺激が少ないことも大切です。

実際に日常的にクールダウンエリアでクールダウンするには、意識して訓練する必要があります。
まずは当事者にここは安心できる場所なんだよ、と思い込んでもらうことから始めるのです。
そのためのスペースの確保として、子供達それぞれに個室を与える事にしたのです。
思春期真っ只中の我が子達は、一般的に個室が欲しくなる年頃でもあるでしょう。

そしてもう一つ、我が家が上手くやっていくために必要な事は。
夫婦それぞれが一人になれる時間と空間を持つことです。

長男に個室として与えた部屋は、長いこと旦那が使っていた部屋でした。
過敏な旦那はイライラしやすく、度々爆発しては家族に強い影響を与えていました。
狭い我が家ですが、旦那に個室を与えて一人でクールダウンできる時間と空間を持つことによって、旦那の爆発で家族が疲弊する事が減りました。
本人にもその自覚があるようで、イライラし始めたらすぐに自室にこもるようになりました。

子供達に個室を与えるということは、旦那のクールダウンエリアがなくなる、ということになってしまいます。

さて、どうしたものかと。

残った部屋はリビングの隣の和室一部屋だけです。
そこを夫婦二人でお互いに干渉し過ぎないように使わなければなりません。
リビングの隣なので、あまり見映えのわるいこともしたくありません。

とりあえず思い付いたのが、ロフトベッドを使ってみるという事でした。
ロフトベッドで私のプライベートな空間を仕切ってしまうのです。旦那は体が大きいので、ロフトベッドで寝るのは厳しいので、私が使うことにしました。
見映えが良いかと言われれば、難しい所なのですが。
プライベートエリアは確保することができました。

旦那のクールダウンエリアについては、まだ本人とも相談しながら考えているところです。
狭い六畳の和室の中での事で、できることも限られます。
本人が落ち着ける場所であるなら、四角く切り取られた空間でなくても良いかなとも思っています。可能な限り音や光は遮れるように工夫してみようと思っています。
PCと旦那用のテレビを置いている棚の前に、ゆっくり休息できる旦那専用のソファ等を置いてみてはどうかと提案したら、まんざらではないようでした。
本人と相談しながら、家具店等を見て回って検討したいと思います。