フミログ

発達障害、知的障害のことから日々の生活のことまで。

発達障害の次男を支援学級へ一年間託して思うこと

我が家の次男はADHD の診断が付いています。
その次男が、最近ぐっと落ち着いて、大人びてきました。

先日、次男に以前飲んでいたコンサータをまた飲みたいと思わない?と聞くと、思わない、と答えました。
次男は現在、ストラテラテグレトールを服薬しています。
じゃあ、薬を減らしたいとか止めたいと思う?と聞いたら、これも思わない、と即答でした。
今のままがいいと。
落ち着けるからいいのだそうです。
以前は頭の中が忙しくて、ボーッとすることもできなかったそうです。
今は、落ち着いてボーッとできるようになったそうです。

去年の今頃、小学6年生だった次男は、朝に吐くようになってしまい、しばらく学校をお休みしました。
通常学級に在籍していた次男は、色んな事が苦しかったのだと思います。
担任の無理解もありました。
次男は学校が好きなのに行けなくなってしまい、すっかり元気を無くしてしまいました。

私は心配で、小学校の校長先生や発達教育センターに相談に行きました。
次男は中学から通級指導教室に通えるように希望を出していました。
ですが、それ以前にこのままでは学校に通えなくなるのではないかと思いました。
次男は自信を無くしてしまって、とても辛そうです。

何度も何度も小学校の校長先生と相談しました。
無理解な小学校の担任とは話をしませんでした。
中学校にも何度も足を運んで、支援学級の担任と面談し、次男を連れて行って見学や体験もさせていただきました。
その上で、支援学級入級を決めました。
本人にも迷いはありませんでした。
次男には当時、知的障害の診断はついていませんでした。
中学校には知的障害の支援学級しかありません。
本当に、この判断で良かったのか。
恐ろしくて、体が震えていたのを覚えています。

次男が中学校に入ってからは、私は数えきれないほど学校へ足を運びました。
支援担任を始め、部活動の顧問やあらゆる先生方とお話しして、支援の内容を見直していきました。
学校でのタブレット学習にもご理解いただきました。
細かな環境調整や、支援の見直しを続けて一年が経ちました。

次男は見違える程成長できました。
ADHD 特性は目立たなくなりました。
家族を思いやることもできるようになりました。
家事にも参加してくれます。
不用意な発言も無くなり、一つ一つ言葉を選びながら話すようになりました。
一年の間に軽度の知的障害の診断もついたのですが、交流学級で受ける定期考査で平均点超えもありました。
恐らく、支援学級で支援を受けなければ、あり得なかった事だと思います。

部活動にも積極的に参加しました。
厳しい基礎トレーニングや筋トレを繰り返すうちに大きな変化がありました。
次男は入学当初、机にベッタリと突っ伏すようにして座っていました。
発達障害があると、姿勢保持のための筋肉が弱くて真っ直ぐ姿勢が保てないのだそうです。
歩くときも、足を引きずるように前のめりに歩いていました。
今は真っ直ぐ座れるし、歩けます。
授業中に姿勢が崩れる事も無いそうです。
支援を理解して次男が部活動を続けることに協力してくださった、顧問のお陰だと感謝の気持ちでいっぱいです。

次男と先日話していて、支援内容や環境や投薬で変えてもらいたいと思うことはない?と聞くと、ない、今のままがいい、今の感じがいい、という答えが返ってきました。
13才という年齢で、現状に満足できる環境であることが、とても嬉しいです。

4月からお子さんを支援学級へ託す保護者の皆さん。
不安でいっぱいでいらっしゃるのではないかと思います。
大事なのは、支援学級へ入れる事ではありません。
支援学級へ入れてから、どの様な支援をお願いするかが大事なのだと思います。
お子さんの特性をしっかりと把握し、学校側と話し合いを重ねて、お子さんの支援をコーディネートしてあげてください。
お子さんに合った支援を受けられれば、伸びやかに成長する姿が見られると思います。

去年の今頃、毎朝吐いて不安そうな顔をしていた次男は、もうどこにもいません。
彼は今、これまで生きてきた中で最も自信に満ちた、充実した表情を見せています。
大人になりました。

どうか、全ての支援が必要なお子さんに、適切な支援が届きますように。
心から、祈ります。



嫉妬って本当にあるの?悩ましき発達障害者

先日、何気ない朝の雑談として、Twitterに以下の内容のツイートをしました。


あんまり考えたくなかったから意識しないようにしてたんですが、どうも旦那は私と張り合おうとしているような気が。
何を、がわからないんですが。
今までの人生で立ちふさがって来たそういう人達が出す空気を何故か旦那から感じる。

今まで生きてきた中で、やたら私に意地悪してくる人が男女問わず居まして。
だいたい人生のどんなステージにもそういう人が現れてるんですね。
んで、他の人達がこっそりライバル視されてるから関わらない方がいいよ、と教えてくれます。
このパターンが何度もありまして。

私自身は全く意味不明で、ただいじめられてるとしか思えない。
ライバル視されてるって言われるから何を?と聞いたらうーん…と眼をふせる。
ただ、他の人とは違う空気は感じるんです。
嫌われてるんだと思ってたけど、そういう訳ではないんだよ、と言われる。

そういう人達のプライドを刺激してしまう何かが私にあるんでしょうね…
全くわからないんですが。
発達障害が関係してるのかな…
そんな空気を最近旦那から感じるんですよね。
多分、かなり前からあったけど、気づいたのが最近。

私が悪いんだと思います。

でも、これ。
本当に何だかわからないんですよね。
言い方が悪いとか言ってることが悪いとか、そういう訳でもないらしいんですよね。
しかも、本当に特定の人のみ。
集団でやられる訳ではなくて、それ以外の人は気の毒そうに私にアドバイスしてくれるんですよね。
何なのかなあ。

近年は人との関わりを極端に削ったので、そんな悩みとも無縁だったのですが。
ここに来てまさかの旦那からの火花。
しんどいんですが。

学生時代に私をライバル視してたらしい彼女は未だに年賀状を送ってくれています。


これに対して、いくつかレスポンスがありました。

内容としては、あるある~というものが多かったのですが、私が驚いたのが、皆さん、これがどういうことなのかをわかっていらっしゃる、という事でした。

私はその時々でライバル視されてるよ、と親切に教えていただいても、何に対してライバル視されているのかわかりませんでした。

聞いても、相手は言葉を濁すだけです。

でも、上記のツイートを読んでくださった皆さんは、何だかわかっていらっしゃるみたいなんですよね。

私としては、それが一番衝撃でした。

何で私だけわからないんでしょう?

リプライの内容も、私にはよくわからない内容のものもありましたが、他の方はわかっていらっしゃるみたいなんですね。

嫉妬、というものらしいです。


Google先生に嫉妬とは何か聞いてみました。

1 自分よりすぐれている人をねたみうらやむこと。

2 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを妬み憎むこと。やきもち。悋気。

フィクションの世界では、よく題材に使われる感情の動きですね。

私は、こういったことが現実に、しかも日常的にあるのだということを、この時まで知りませんでした。


私には、自閉性の特性があります。濃いものではありませんが。

形のないものは、よくわかりません。


フォロワーさん達がよくある例として教えてくださったのが、女子3人グループの例です。

3人のうち、一人に恋愛に似た感情を抱いてしまい、彼女に振り向いてほしくて、自分が彼女の一番になりたくてやたらとちょっかいを出す、というものでした。

衝撃でした。これって、恋愛ですよね?女子同士で、しかも仲良い女子同士で、嫉妬?

何とこれが、よくあることらしいのです。しかも、年齢関係無く。

そんなことが繰り広げられていようとは。

とてもじゃありませんが、私のキャパではそんな人間関係まで把握して処理する事は不可能だと思います。ただでさえシングルタスクで、毎日のルーティンワークでいっぱいいっぱいです。

だからでしょうか?私の周囲に居た人たちは皆、多くを語らず、あなたが悪いわけではないから、少し距離をとった方がいいよ、と親切にアドバイスしてくれました。

人間関係とは恐ろしいです。

自分より優れた人に憧れるのはわかります。

でも、その人を攻撃対象にする、というのは理解できません。

ましてや、私がいじめられた人達は、記憶にある限りでは私より優秀な方達でした。そんな人達からそんな感情を抱かれていようとは。

想像もつきません。

恐らくですが、これを理解するには相当の学習が必要なのではないかと思います。私自身はそういった人間関係が発生するような状況に今現在ありませんので、学習するつもりはありません。

ですが、自閉性の特性をもったお子さんで、ひょっとしたら私のようにこういったことが理解できずに壁にぶつかってしまうお子さんがいらっしゃるのではないかと思うのです。


私がよくわからないものを、改めて考えてみました。

フォロワーさんから教えていただいた、声をかけずとも人が集まる人、カリスマ性のある人というのは、結局よくわかりませんでした。容姿が良い、とか歌が上手い、とかではないのですよね?

あと、昔からよくわからないのが頭が良い人、という表現です。

成績が良い人、という訳ではないのですよね?

胃が悪い人、とか足が早い人、ならわかるのですが、頭が良い人とは?

周りの人に聞いてみたのですが、答えがバラバラでした。不確定要素の大きい言葉なのですね。


例えば、風が歌う、とか水がすべる、といった非現実的な抽象表現ならばわかるのです。映像が頭に浮かびます。

どうやら、私がわからないのは人に対する抽象的な表現だけのようなんですね。

どうやって学習するかと考えると、やはり物語の中からそういった感情を読み取って、誰かに解説してもらうこと位しか思い付きません。


私は、発達障害なので、能力的に激しい凸凹があります。空気を読むということは、私の凸の部分の能力です。

私は、空気を読みすぎてしまうのです。過剰適応ですね。空気を読みすぎて、人にあわせ過ぎて疲弊してしまうのです。

だから、何となくおかしな空気をだけは読み取ってしまうのですが、それが何かは残念ながら理解することができないのです。


改めて、定型の皆さんはすごいなあと思います。そんなことまで考えて、人との距離感を測っているのですね。

しかも、あまり考えることなく自然にそういった事が感じ取れているように思いました。

私はこの際だから面白がって、自分の自閉性の特性を探ってみようかと思っています。

自分の持っているADHD特性はわかっているつもりですが、自閉性の特性についてはあまり考えた事はありませんので。

また何か発見したら、まとめてみようかと思っています。

最後になりましたが、親切に教えてくださったフォロワーの皆さん、ありがとうございましたm(__)m




精神障害者保険福祉手帳

昨日Twitter精神障害者保険福祉手帳について呟いた所、レスポンスが多かったのでこちらにまとめてみることにしました。
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福岡市の場合ですね。
大きさは運転免許証より少し大きい位です。

精神に障害のある人からの申請により交付される、一定の障害にあることを証明する手帳です。
各種の福祉サービスが受けやすくなります。
障害の程度によって1級から3級までに区分されます。
手帳の有効期限は2年です。期限日までに更新が必要です。更新の際には医師の診断書が必要です。
譲渡、貸与はできません。

こちらの手帳は、発達障害者も対象になりました。
発達障害と診断されたら、医療機関で診断書を作って貰って、証明写真と印鑑を持って役所の窓口に行けば、申請できます。
その場で申請書の作成が必要です。

どんなサービスが受けられるのでしょう?
以下にまとめてみました。


後期高齢者医療制度の障害認定手続きが手帳で行えるそうです。
65~74歳で1~2級をお持ちの方は、申請により後期高齢者医療制度の被保険者となります。

税制上の優遇措置が受けられます。
所得税は本人、または扶養者の課税所得金額から控除が受けられます。等級によって控除額が違います。
住民税は本人、または扶養者の課税所得金額から控除が受けられます。等級によって控除額が違います。
本人の等級が一級で、前年の合計所得金額が基準額以下の場合は本人の住民税が軽減又は免除されます。

利子等の非課税(マル優)が受けられます。
元本が350万円までの預貯金、額面が350万円のまでの公債の利子に課税されません。
詳しくは銀行、信託銀行、証券会社等に問い合わせてください。

相続税の障害者控除が受けられます。
1級に限り、贈与税が非課税になる場合があります。

自動車税軽自動車税及び自動車取得税の減免が受けられます。
1級の方本人及び生計を同じくする者が所有し、運転する場合に限られます。

生活保護を受給する場合に障害者加算が受けられます。

公営鉄道の運賃が全額、または半額免除になります。等級によって免除額が違います。介護者も免除になります(1級のみ)
福岡市の場合、↓の様な福祉割引証及び福祉乗車証がもらえます。
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公営施設が手帳を提示すれば減額又は無料で利用できます。
文化施設、博物館、動物園、水族館、公営体育館、市民プール、公営駐車場等、対象となる施設はたくさんありますので、施設利用の際に窓口に問い合わせてください。

公営住宅の公募で優遇が受けられます。

NTT番号案内(104)が無料で利用できます。

携帯電話の基本使用料の割引が受けられます。

NHK放送受信料の減免が受けられます。
等級や市民税非課税かどうかで変わります。

自治体によっては医療費助成制度が受けられるようです。
1級のみのようですね。 

自立支援医療を受けることができます。
精神障害(てんかん含む)のために継続的な通院医療を要する人が、指定医療機関ならば自己負担額が1割になります。

心身障害者扶養共済制度に加入することができます。

特別障害者手当を受給できます。1級のみです。

移動支援の対象になる場合があります。

自動車運転免許の取得費用の一部の助成が受けられます。所得制限があります。

ハローワークでは障害者枠で登録できます。
障害者雇用を受けることができます。

以上、ざっと羅列してみました。
自治体によって受けられるサービスに違いがあると思いますので、詳しくは各担当窓口に問い合わせてください。

私も家族もこの手帳を持っています。
私は1回更新してますが、今までデメリットに感じることは経験していません。
更新時の診断書代が高い(^^;という位でしょうか。
取得していることは、うっかりその物を見られたり、自分で言わなければ周囲に知られる事はありません。

我が家は手帳で水族館半額や駐車料半額、税金の控除等たくさんのサービスを受けています。
とてもありがたいです。
診断書代は高いですが(^^;もし興味があれば担当窓口やかかりつけの医療機関でお問い合わせくださいませ。

手帳を取得したら、積極的に使ってみましょう。
とりあえず持ち歩く事からです。
最初は窓口で出すときに緊張しますが、慣れてくると何とも思わなくなります。
入場料が半額になると、うれしいものですよ。

お子さんの場合は、早い段階から使う練習をさせてみることをおすすめします。
普段から保護者と一緒に使う様に心掛けていれば、いざ一人で使用する場面で迷わなくて良いと思います。

取得したけど使ってない、というのではもったいないですよ。







クールダウンエリアの確保

先日の模様替えから、二週間近く経ちました。
私は一週間程寝込みましたが、今はどうにか起き上がって、ぼちぼちと家事もできる状態になりました。
旦那はあれからしばらくは仕事に家事に休みなく動きながら、始めてしまった模様替えを進めました。

我が家は、家族全員が発達障害の診断を受けています。
そんな我が家の家族が上手くやっていくために、主治医から言われていることがありました。

一つは、兄弟をできるだけ離すこと。

我が家で兄弟仲良くは無い、と以前主治医から言われました。 
間違っても、同じ習い事に通わせたりしないこと。
兄弟で同じ対応をしないこと。それぞれの特性に合った対応をすること。
物理的に距離を置くこと。

私は子供達が小さな頃から、これを意識してそれぞれに接してきました。
その為かどうかはわかりませんが、今のところ子供達はそれほどひどい関係にはなっていないと思います。
聞いたわけではないので、本人達がどう思っているかはわかりませんが。

今回の模様替えは、この忠告を守るためのものでもありました。
子供達は同じ部屋で二段ベッドで寝ていたのですが、それぞれに個室を与える事にしたのです。

長男は比較的几帳面で自己管理もできるので、子供達の寝室に机も置いて自分で持ち物の管理をさせていたのですが、ADHDの次男は特性ゆえに自己管理ができませんでした。
なので私の寝室に次男の机を置いて、私の目の届く場所で勉強や持ち物の管理をさせていました。

去年の春に次男は中学校に入学し、持ち物をたくさん処分して、自分のキャパに収まるくらいになりました。
学校での支援も十分に受けられる様になり、余裕も出てきました。
今の次男なら自己管理をさせてみても大丈夫なのではと思ったので、個室を与えてみることにしたのです。

我が家の子供達にとって、一人になれる自分だけの空間というのは、とても大切なものです。
刺激に弱く、音や光に溢れる場所では居るだけで疲労します。人が多い場所に居れば、その場に居る人に同調し、やたらとテンションが上がったり、負の感情をキャッチして意味なくイライラしたりします。

リビングルームは、このマイナスな条件を満たしています。
疲れているときはリビングに居るだけで刺激を受けてしまって、ますます疲弊してしまいます。

そんな時に逃げ込める自分だけの安心できる空間があれば、爆発したり疲れきって動けなくなる前に、一息いれて冷静に切り替える事ができます。
クールダウンエリアですね。

発達障害の当事者にとって、クールダウンエリアを持つことはとても大事なことです。

発達障害当事者は、一般の方が思う以上に日常にありふれた事で疲労しています。
クールダウンエリアを持つことで、そこに逃げ込めば爆発を防げるという安心感を得ることができるのですね。
不安を一つ、払拭できるのです。

クールダウンエリアの条件は、まず本人が安心できる空間であることです。
音や光などの刺激が少ないことも大切です。

実際に日常的にクールダウンエリアでクールダウンするには、意識して訓練する必要があります。
まずは当事者にここは安心できる場所なんだよ、と思い込んでもらうことから始めるのです。
そのためのスペースの確保として、子供達それぞれに個室を与える事にしたのです。
思春期真っ只中の我が子達は、一般的に個室が欲しくなる年頃でもあるでしょう。

そしてもう一つ、我が家が上手くやっていくために必要な事は。
夫婦それぞれが一人になれる時間と空間を持つことです。

長男に個室として与えた部屋は、長いこと旦那が使っていた部屋でした。
過敏な旦那はイライラしやすく、度々爆発しては家族に強い影響を与えていました。
狭い我が家ですが、旦那に個室を与えて一人でクールダウンできる時間と空間を持つことによって、旦那の爆発で家族が疲弊する事が減りました。
本人にもその自覚があるようで、イライラし始めたらすぐに自室にこもるようになりました。

子供達に個室を与えるということは、旦那のクールダウンエリアがなくなる、ということになってしまいます。

さて、どうしたものかと。

残った部屋はリビングの隣の和室一部屋だけです。
そこを夫婦二人でお互いに干渉し過ぎないように使わなければなりません。
リビングの隣なので、あまり見映えのわるいこともしたくありません。

とりあえず思い付いたのが、ロフトベッドを使ってみるという事でした。
ロフトベッドで私のプライベートな空間を仕切ってしまうのです。旦那は体が大きいので、ロフトベッドで寝るのは厳しいので、私が使うことにしました。
見映えが良いかと言われれば、難しい所なのですが。
プライベートエリアは確保することができました。

旦那のクールダウンエリアについては、まだ本人とも相談しながら考えているところです。
狭い六畳の和室の中での事で、できることも限られます。
本人が落ち着ける場所であるなら、四角く切り取られた空間でなくても良いかなとも思っています。可能な限り音や光は遮れるように工夫してみようと思っています。
PCと旦那用のテレビを置いている棚の前に、ゆっくり休息できる旦那専用のソファ等を置いてみてはどうかと提案したら、まんざらではないようでした。
本人と相談しながら、家具店等を見て回って検討したいと思います。


過敏で自他の境界が曖昧

Twitterには呟いてますが、先日、ささいな事から旦那と揉めまして。

私は鬱悪化から寝込んでしまいました。

事の発端は、ここ最近、ADHD当事者である中一の次男が、リビングに私物を散らかすようになったんですね。
鞄とか脱いだ服とか、ゲームやiPadやら。

どうも最近、次男にスムーズに指示が通らなくなっておりまして。
恐らく、キャパオーバーになっていたのと、指示の入れ方がマンネリ化して刺激が足りなくなっていたのが原因かと思われますが。
私が、更に強い刺激=怒鳴り声で指示しないと、片付けないようになっておりました。
それも、思いっきりめんどくさそうに。

これはまずいな、と思っていた矢先の事です。
朝から私が、次男がそこらに散らかした物を拾い集めながら、不機嫌オーラを出していたみたいなんですね。
すると、旦那が反応しました。
大爆発です。

なぜ、私が不機嫌になると旦那がキレるのかといえば。
旦那は過敏なので、刺激に弱いです。
あらゆる刺激をキャッチして反応します。
そしてもうひとつ。
旦那は自他の境界が曖昧であるという特性を持っているのではないか、ということです。
私は専門家では無いので、特性について断言することはできません。
でも、恐らく旦那にはそういった特性があるのではないかと考えています。

刺激に弱く、過敏で、自他の境界が曖昧であるということは、無意識に他人の感情をキャッチし、同調してしまうということなんですね。

旦那はよく他人の不機嫌をキャッチしてキレることがあります。
外食したお店で不機嫌な客が居たら、それだけで旦那まで不機嫌になります。
不機嫌な客が居ると嫌な気持ちにはなりますが、それだけで怒りだすことはあまりないですよね。

旦那は、本気で怒り出します。

これは気を付けておかないと、不機嫌の連鎖を引き起こして最悪の状態になってしまいます。
私は普段から自分の感情を撒き散らさないように注意しているつもりでした。
でも、油断してしまいました。

旦那が私の不機嫌をキャッチし、不機嫌に同調してぶちきれるという最悪の連鎖が起きてしまいました。

大失敗です。

旦那はイライラをおさめようと自室に籠ってクールダウンしようとしていたのですが、おさまらず、夕方になって衝動性と多動と過集中が同時に発動しました。
どれもADHD の特性です。

何をしたかといえば。
夕方4時半から、家中の模様替えを始めました。
旦那が自室として使っていた部屋を長男の部屋に、子供達が寝室として使っていた部屋を次男の部屋に、次男の机が置いてあった部屋を夫婦の寝室にするというものです。

何故模様替えかといえば。
次男の個室を作ってやれば、リビングに物を散らかさないだろう、そうすれば私がイライラすることもなくなるだろう、と思い付いたのだそうです。

ベッドやタンスを動かさなければいけない、大がかりな模様替えです。
それを寸法も図らず、もちろん図面も描かず、完成形をイメージすることなく、いきなりノープランで始めたのです。
 
子供達は有無を言わさず、協力させられました。
ですが重い家具を次々に動かし、休みなく動く旦那についていけず、ダウンして私に助けを求めてきました。

もう、無理。
お父さん、完全に暴走してる。

この言葉に、私も自分を奮い起たせました。

普段、私は余程の事がなければ旦那に声を荒げることはありません。
どちらかといえば、冷や水を浴びせる様に声をかけることが多いです。
でも、この時はわざとに声を荒げました。

いい加減にして。
子供達がもたない。

何度か声をかけましたが、火に油を注ぐだけでした。
子供達が動けなくなり、ようやく旦那の過集中は止まりました。

動き始めてから3時間後、夜7時半を回っていました。

どんな状態だったかといえば。
まずリビングの真ん中に私が使っているタンスが置いてありました。
長男の部屋には旦那の私物と長男の私物がごちゃ混ぜでぎゅうぎゅう詰めに並べてあり、机の椅子が動かせません。
物置の中にベッドがあるような状態です。
次男の部屋は、窓を長男のタンスがふさぎ、その脇に物が積み上げてあって窓が開きません。

その状態で過集中が解けた旦那は、なんとタブレットでゲームを始めました。

とりあえず、止めてくれたということで。
その日は、そのまま休む事にしました。

翌日。
旦那は出勤し、子供達はそれぞれ登校しました。
私は一人で家の中を片付けないと、と思っていたのですが、どうも体調がおかしいです。
頭痛、下痢、食欲不振、身体の節々の痛み、倦怠感、膝の裏の蕁麻疹。
体が重く動きません。
うつの症状でした。
旦那から強い刺激を受け過ぎて、ストレスでうつが悪化してしまったのです。

私もまた、刺激に弱く、過敏で、他人の影響を受けやすい特性を持っています。
精神的な影響は受けないのですが、身体に出てしまいます。
こうなってしまうと、お布団かぶって寝て、回復を待つしかありません。

旦那に話すと素直にごめん、と謝っていました。
これも旦那の特性です。
クールダウンしてしまえば他人事の様に自分のやらかしたことを語ります。
悪意はありません。特性ゆえです。

お陰で私は簡単な家事ですら息切れしながらするような状態になってしまいました。
回復するまでは刺激を避けてできるだけ横になって休むしかありません。

幸い、家族が気遣って簡単な家事は引き受けてくれるので、私は夕飯の支度など家族が難しい家事だけして、休ませてもらっています。

早く元気になって、家の中を片付けたいのですが。
今はとにかく休んで、回復を待つしかありません。





その後のお話

私と旦那の薬を増減しておよそ一週間経ちました。
前回のかかりつけ精神科の受診の際、双極性障害ADHDの旦那が飲んでいるストラテラテグレトールヒルナミンのうち、ヒルナミンを中止、ストラテラを80から50に減量しました。
そしてどうなったかというと。  

一番わかりやすい変化は、毎日のリビングでの寝落ちがぴたりと無くなりました。
薬が多いせいだったのですね。
食後に気を失うように寝落ちして、夜中に意識が無いまま(翌日聞いても覚えていません)自室に移動する毎日だったのですが、毎晩11時頃におやすみ〜、と、言って自室に移動する様になりました。
これは大きな変化です。

それと、そわそわと落ち着き無く、ちょっとした刺激にも反応してしまっていたのが無くなりました。
これはストラテラを減らしたせいだと思います。
ストラテラが多くて過敏になっていたのが、改善されたのですね。

旦那はイライラが限界に達すると寝落ちしてしまいます。
これは恐らく発作の様なものなのだと思いますが、これもこの一週間では見られませんでした。

本人は楽になったのではないかと思います。

ただし。
自室がものすごい勢いで散らかっていて、汚部屋化しているのですが、最近の旦那は少しづつ片付けようとしていました。
ストラテラが減薬された事で、これができなくなるのではないかと思っています。

ストラテラは旦那のADHD特性をよくカバーしてくれています。
旦那の特性の中で、強く出ていると私が感じているものが、分類できないという特性です。
見分けがつかないのですね。
なので、目の前にあるものを一生懸命探していたりします。
この特性は、物をため込むことに直結していると思います。 
分類できないから処分していいかわからない、考えるのもめんどくさくなっていいや、とりあえずとっておけ、となるんですね。

ストラテラが多いと、この特性が抑えられ、処分できるかどうかの判断がつくようです。
仕事の作業効率も上がりますよね。
ストラテラは減量になりましたが、物で溢れかえる旦那の自室を旦那自ら片付ける事ができるか、もう少し見守る必要がありそうです。

そして、私。
私は漢方の十全大補湯レメロンとベルソムラとハルシオンを飲んでいます。
この内、レメロンが半錠から1錠に増量になりました。
最初の2日間は眠くて眠くて、実際に2日続けて10時間以上寝ていたと思います。
起きている間も気を失いそうな位眠かったです。
でも、3日目からはスッキリと目が覚めるようになりました。

私はADHDの診断済み当事者なのですが、普段からずっと眠い様な感覚があります。
眠いのではありません。眠い様な感覚があるのです。実際に寝てしまうことはありません。
ボンヤリとして目が覚めていない様な感じで、集中困難です。
その上二次障害のうつもあるので、普段はボンヤリとして考えがまとまらず、うつのお陰で中々身体が動きません。
そして手順が複雑な事や面倒な事はどこから手をつけてのいいかわからず、後回しにしてしまいます。

それがレメロンを増やしてから、朝スッキリと目が覚めて、頭の中に浮かぶやらなければいけない事を後回しにせず、すぐに取りかかれる様になりました。

これは大きな事です。

私は短期記憶も弱いので、やらなければならない事を思いついてもすぐに忘れてしまいます。
なので習慣的に思い付いた事は何でもメモするのですが、そのメモをまとめて大きめの付箋にリストにして、手帳の月間ページに貼っています。
そのリストに書いてあるタスクがここ数日間、早いペースで消化されています。

これは単純にタスクが減るという事だけでは無く、精神的負担も軽くなっていきました。
投薬そのもので気持ちが軽くなったのではありません。
投薬で動けるようになった事で気持ちが軽くなったのです。
気持ちが軽くなればうつ症状の軽減にも繋がります。

発達障害の投薬とは、こういう事だと思います。
 
薬を使って特性を抑えて生活しやすくする事で精神的な負担を減らし、自己肯定感を上げるのです。

私は発達障害の特性で刺激に弱く、薬にもすぐ反応します。
量が多いと肝臓の数値が急上昇してしまいます。
なので薬は本当に少ない量しか飲んでいません。
わずかな量ですが、薬は私を助けてくれています。

薬を飲まなければ、散らかった室内であれもしなきゃこれもしなきゃ、とぐるぐる考えるばかりでどうしていいかわからず、身体も鉛の様に重くて動けない私が居たと思います。

そんな私だと、私自身が自分を許す事ができません。

そんな風に思わなくてよい様に、薬は私を助けてくれています。

明日はまたクリニックの診察日です。
今回の調整は上手くいったと思うので、多分、しばらくはこのまま継続になるでしょう。


旦那の不調で私の薬が増えた(T_T)

昨日は私と旦那だけ、クリニックの受診日でした。
ここの所旦那の様子がおかしくて、何とかしてクリニックに同行させたいな、と思っていた所、たまたま旦那の仕事が休みだったので、一緒に来てもらう事にしました。
普段は、私が一人で行って家族の様子を話して、お薬をもらって来ます。

我が家の旦那はADHD双極性障害だと診断されています。
お薬は、テグレトールストラテラを、もう長い事飲んでいます。

旦那はここの所、そわそわと落ち着き無く、キレやすく、細かい事にこだわったり、キレたかと思うとスイッチが切れた様に寝落ちする、といった症状が出ていました。
双極性障害が悪くなっているのかと思った私は、てっきり旦那のお薬が増量になると思っていました。

主治医との面談の結果。
なんと旦那のストラテラは減薬になり、私のレメロンが増量になりました。

旦那はストラテラの量が多過ぎた為に過敏になってしまい、多くの情報をキャッチし過ぎてそわそわと落ち着き無くなってしまったのだそうです。
多いと言っても、今中一の次男が飲んでいるのと同じ量です。
太っている旦那は、次男の2倍近い体重があります。
精神科のお薬の場合、体重で量を決めるのではなく、こんな風に飲んでどんな反応が出たかで調製します。

旦那はずっとその量で良かったのですが、何らかの理由で生活の中から刺激が減って、その量では多くなってしまったんだろう、との事でした。

という事で旦那はストラテラを減薬して様子を見る事に。
そして、私。

私は、とても刺激をキャッチしやすい特性を持っています。
家族のわずかな異変でも、すぐにキャッチできる代わりに、影響も受けやすいです。
この所、妙に活動的で感情のアップダウンが激しく、家族に衝動的なきつい事を言ってしまっては落ち込んでいた、私。

旦那の不調をキャッチしていたのだろうと。
それで、飲んでいるレメロンという抗鬱薬を増やして、フイルターの役割を果たしてもらうとの事でした。
薬を使って、刺激に鈍感にするのですね。

薬には、こういった約割もあります。
発達障害で感覚過敏などがある場合、投薬して脳にフイルターをかける事が効果的な場合があります。
私は、とても過敏なタイプなので、薬を飲む前は人の多い場所やBGMが大きい場所に行くと、翌日寝込む位調子を崩す事もありました。
今は薬の力を借りて、何とか普通に生活できています。

私は、レメロンは、二次障害の鬱の治療の為に飲んでいるのだと思っていました。
脳にフイルターをかけるために飲んでいるのなら、発達障害の為に飲んでいるという事になります。

という事は、レメロンはずっと飲むという事だなあ、と。

ストラテラは効かない、という話をよく聞きますが、我が家の次男と旦那にはよく効いています。
ストラテラを飲みだしてから、穏やかな生活ができています。

しばらくはレメロンを飲む事が決まってしまった私。
実はこの薬を飲みだしてから太ってしまったので、早く止めたいな、と思っていたのですが…。
まだまだお世話にならないといけないみたいです。